株式会社・賈船(こせん)は、PlayStation 5用アドベンチャーゲーム『ピザデリバリー(A Pizza Delivery)』を2026年8月27日に発売する。価格は通常版が4,400円、限定版が9,900円(いずれも税込)。プレイ人数は1人で、CEROレーティングはAとなっている。
本作は「あなたは誰とピザを分かち合いますか?」というキャッチコピーが示す通り、ピザをシェアする行為を通じてキャラクターたちの内面に触れていく、瞑想的なナラティブアドベンチャーだ。幻想的な世界を舞台にした独特の物語体験が特徴で、日本語や英語を含む8言語に対応し、幅広いプレイヤーが楽しめる。
プレイヤーは配達員「B」となり、本日最後の注文を届けるため、不条理で夢のような世界へとスクーターを走らせる。そこは「不安定な魂たちが集う精神的な境界領域」とされ、住人たちはそれぞれ不安や憧れ、後悔、そして秘密を抱えている。彼らと交流し、ピザを分かち合いながら断片的な物語をつなぎ合わせ、この世界に隠された謎へと迫っていく。
ゲームプレイは、刻々と姿を変える幻想的な風景をスクーターで走り抜け、パズルのような謎を解きながら世界を巡る探索要素を中心に展開。風変わりな住人たちと出会い、彼らの夢や後悔に触れることで物語が深まり、ピザをシェアすることでキャラクターの心の奥にある物語が紐解かれていく。
限定版にはゲームソフトに加え、「オリジナルサウンドトラックCD」「アクリルスタンド」「ピンナップカード」「デジタルアートブック」が同梱される。幻想的な世界観をより深く味わえる内容となっている。
また、紹介ムービーも公開されており、独特で幻想的な世界を舞台に、配達員がピンク色の個性的な家やさまざまな場所へピザを届ける様子が描かれている。ギターを弾く者、物思いにふける者など、多様な住人たちの姿が確認できるほか、現実的な風景だけでなく非現実的な空間も登場。スクーターで広大な世界を移動したり、住人たちと交流する場面も収録されている。
『ピザデリバリー』は、幻想世界での出会いと心の交流を描く、静かで深い物語体験を提供するタイトルだ。本作が描くのは、派手なアクションや壮大なドラマではなく、ふとした瞬間に心を揺らす「ささやかな繋がり」である。
プレイヤーは配達員として世界を巡りながら、住人たちが抱える不安や憧れ、後悔といった感情に触れていく。ピザを分かち合うというシンプルな行為が、やがて他者の物語を理解するための扉となり、断片的だった世界が少しずつ輪郭を帯びていく。その過程はどこか現実の人間関係にも通じており、プレイ後には静かな余韻が残るはずだ。
幻想的な風景や不条理な空間は、単なる舞台装置にとどまらず、キャラクターたちの心象風景のようにも感じられる。プレイヤー自身の内面を映し返す鏡のように作用し、スクーターで走り抜ける時間は、まるで夢の中を漂うような心地よさをもたらす。物語を【読む】というより、【体験する】という言葉がしっくりくる作品だ。
ゲームとしての派手さよりも、心の奥にそっと触れるような物語を求める人にとって、『ピザデリバリー』はきっと特別な一作になるだろう。誰かとピザを分かち合うという何気ない行為が、こんなにも豊かな物語を生み出すのかと、思わず考えさせられる。プレイヤーが最後に辿り着く答えは人それぞれだが、その旅路はきっと忘れがたいものになるだろう。